概要
オピオイド(麻薬性鎮痛薬)の世界的蔓延に対抗するために開発されたマススペクトルデータベース
「Mass Spectra of Designer Drugs(デザイナードラッグの質量分析)」は、デザイナーズドラッグ、医薬品、化学兵器、および関連物質の最も包括的なマススペクトルコレクションです。
マススペクトルデータベースには、詳細情報と化学構造式と共に、25,343の固有化合物のマススペクトル32,855件が収録されています。法的文献とアンダーグラウンド文献の両方から得たデータを含んでいるため、これらの化合物の最も包括的な全体像を提供します。データは、地域の犯罪捜査局およびその他の世界中の協力パートナーと協同して慎重に編集されています。可能な限りスペクトルは標準マススペクトルライブラリによって検証され、マススペクトルの解釈によって検査されています。
2022年リリースの新機能
2022年リリースには、1,600近くの新しいマススペクトルを追加し、さらにフェンタニル、合成カンナビノイドをはじめとした数多くの分類グループに1,400種類を超える新しい固有化合物が追加されています。スペクトルの平均クオリティインデックスが960、および21,335のKovatsリテンションインデックスを持つこのスペクトルライブラリは、新規精神活性物質(NPS)の最新リストに関する包括的なデータを提供します。毎年更新される当データベースの2022年リリース版は、2021年12月31日までにおけるデザイナードラッグおよび関連物質を対象としています。
このマススペクトルライブラリのアプリケーション
当データベースは、法執行当局のサービスを支援している法医学、臨床、および毒物学の研究所における分析化学者にとって、重要かつ不可欠なリソースです。
著者について
著者のピーター・レズナー博士は、キール大学で化学、薬理学、毒性学を研究しました。1982年、博士はキールの犯罪捜査地域部門に参加し、GC/MSによる薬剤識別と構造解明に焦点を当てる毒性学部門を率いるリーダーとなりました。1992年以来、キール大学で質量分析学の講師を務めています。また2005年4月15日には博士のdaughter ion mass spectroscopy、およびマススペクトルデータベースに関する傑出した研究を称えられ、Society of Toxicological and Forensic Chemistryから「Jean-Servais-Stas Award」を受賞しました。
ライブラリー仕様
- マススペクトル : 32,855
- 化学構造式: 32,855
- 固有化合物: 25,343
- 実測Kovatsインデックス: 21,355
- 平均クオリティインデックス/スペクトル(QI): 960
- オピエート: 360
- フェンタニル: 2,725
- カンナビノイド: 1,779
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登録されている化合物
最も包括的である本データベースは、デザイナードラッグ、フェンタニル、デザイナードラッグ前駆物質、フェンタニル、オピオイド、カチノンアナログ、カンナビメティック、幻覚剤、麻薬性鎮痛薬、除草剤、抗うつ薬、トランキライザー、殺虫剤、催眠剤、抗ヒスタミン剤、化学療法剤、カンナビス成分誘導体、精神刺激薬、鎮静剤、血管拡張薬をはじめとした数多くの分類を網羅する医薬品、およびストリートドラッグを含んでいます。これは、重要な法医学および毒物学のマススペクトルライブラリとして扱われています。
対象となっている化合物は以下で検索可能です。 www.compoundsearch.com.
* 例として、除草剤、抗うつ薬、トランキライザー、殺虫剤、睡眠薬、プロフェンタニルオピオイド、フェネチルアミン類似体、局所麻酔薬、鎮痛剤などが挙げられますが、これに限りません。